日本では今やドーナツはミスドなどの専門店だけでなくコンビニにも配備され、ストレスと戦う国民への後方支援体制が24時間整っております。何て素晴らしいんだニッポン、そしてドーナツ!そんな愛ある丸い形に尊敬の念を込めて、その穴から世界の平和を祈念しつつの撮影する記念写真がThrogh The Donut Dhot。
香港でもその思いは変わらない、という訳で、当然ドーナツを探すのです。が、これがここまで至難を極めることになろうとは…
マクドナルド、セブンイレブン、吉野家…と、ニッポンのチェーン店は町中いたるところにあるというのに、ミスドが無い。日本の店舗よりも圧倒的に狭くてアイテム数の少ないセブンイレブンにはもちろんその姿を見ることはできません。
実は前回11月の遠征の際には、ドーナツを探すためにわざわざ海まで渡る始末。(九龍島から香港島まですけどね^^;)
基本的には何事も「郷に入っては郷に従う」私ではありますが、なぜにここまで香港ではドーナツが見つからないのかを調査せずにはいられません。しかもネット情報によれば、以前は香港にもあったミスドが数年前に撤退したらしいとのこと。なぜ香港ではドーナツがウケないのか。そこには香港の食文化が深く関わっているはずだと睨んだ私は、毎食ごとにその答えを導き出すヒントを皿の上に、そして丼の中に探していたのであります。(本当です)
そうしてたどり着いたのがこの仮説。もしかしたら、ドーナツに似た何かがすでにこの国にはあって、それが外部からの文化の侵入を許さなかったのではないだろうか?その何かとは…
『油条』
香港での俊子さんお気に入りの朝食のお粥に良く浮いているので、日本のお吸い物で言うところの「浮き実」のようなものなのかなと思えばドッコイ、実は結構な大きさです。これを適当な大きさにちぎって、お粥に浸して食べる訳ですね。
小麦粉を塩水で練って油で揚げているので、製法はドーナツとほぼ同じ。ドーナツとの違いは、甘くないことと、基本的に「おかず」として食べられてるという点。
う〜む、これはつまり、逆に例えれば、日本の食卓でおかずとしてでてくる玉子焼きを砂糖でまぶしたりチョコレートをかけてスイーツとして販売するようなものだろうか。そりゃウケないわ^^;
そういえばこの油条って、ファミレスのバーミヤンでアイスクリーム添えたりハチミツかけたりしてデザート扱いになってる揚げパンじゃないか!あれを中華圏の人が見たらどう思うのだろう???
ちなみに、油条はあくまでおかずなので、香港のパン屋さんには売っていません。香港のパン屋さんはかなりの高確率でケーキ屋さんを兼ねていて、パンの種類も少ないのです。でも思えば今の日本のパン屋さんがすご過ぎる。素敵に美味しそうなパンが並びすぎていて、さんざん目移りした後に、結局いつものカレーパンとメロンパンを買って出てくる私のような人間には、もはや選択の余地の無い方が安心したりして…
という訳で、今回の香港滞在中の朝食はずっとコレでした(笑)。
カステラパン(?)約110円。