【香港冒险纪行07】旅は、旅立つ前とその最中と、旅の後。

予想外の長編となってしまった旅行記もやっと最終回。
時間は香港への出発前夜に遡ります。

成田空港へ行くには、ちょっと高いけれど荷物と距離を考えるとやっぱり成田エクスプレスが楽かも。確か中央線乗り入れが…と、調べてみたらあったあった、ありました。立川から乗れるちょうど良い便があったのでネットで即決&クレジットカードで購入!しようとし・た・の・で・す・が!
どうも乗車前にみどりの窓口で特急券(指定席券)を受け取らなければならないらしい。立川に着くのが午前6時前。そんな時間にみどりの窓口ってやってるか?

むおおお…やっちまったか?私…orz
どうもこういう詰めの甘さがイカンのぅ。。。と頭を抱えつつ、何か打開策は無いものかとさらに検索。
すると、あった!!!チケットレスで成田エクスプレスに乗れる手段が!
「えきねっと」のモバイルサイトで購入すると画面を保存しておくだけでチケットレスで検札をパスできます。これは便利でした。
次に飛行機に乗るのがいつになるかわからないので、こうして備忘録として残しておきます(笑)。

かくして、最寄り駅から中央線に乗り、立川へ。
立川で下車すると、なんと同じホームにNEXがやってくる!

わ~い!なんて楽なんだ♪
喜びのあまり、ホームに滑り込んで来るあの迫力あるNEXの顔を記念撮影!

…失敗。ヤツは思いのほか速かった。

しかし乗車したらもうそのまま一気に成田空港まで!ホントにこれは楽だった~♪


さて、今回の旅から帰って来てすでに二週間以上経ってからこの旅行記を書いていますが、改めて楽しい旅だったと実感しています。
書き残すにあたって、もうちょっと写真があれば良かったかな?とも思ったのですが、私はあまり旅先で写真を撮らない方かもしれません。
(もっとも、今回は携帯電話の充電器を忘れてほとんど電源を切っていたせいもあるのですが^^;)
その景色の中にいるその瞬間、またはその光景を目にしたその時にふと、心に思い浮かんだものがあった時に一枚撮っておく。だから後で他人が見たとしたら、なんでこんなモン撮ってるのかわからないという写真ばかり。

今回その筆頭がこれです。

香港行きの飛行機で出てきた機内食(笑)。この添え物の玉子のことを最後に書いておきます。

たかが「ゆで卵の輪切り」の何を?
まぁ考えてみてください。量も盛り付けも均一にしなければならない機内食の献立で、これがどんなにあり得ない物であるかを。本物の玉子一個を輪切りにしたら、その三分の一は大部分が白身で目玉にならなくて使えません。
そう、この玉子はコピー食品。人造イクラやカニカマのようなものです。はんぺんのようなもので出来た白身に、味付きでトロッと半熟の黄身。
なんだ、ニセモノか。ということではなくて…
この模造玉子にはなんだか「夢」があると思いました。
モノを作る技術や設備に於いて、今や日本という国が特別秀でていると自信を持っては言い難いところがあるのだけれど、こういう和食の食文化に根ざした美的感覚や、アイデアを実現させる情熱にかけては少なくともアジア諸国のどこにも負けないんじゃないかと。
そしてどんなに小さくてくだらないことであっても、発想し続けることや、規模はどうあれアイデアを実現させていく活動を絶やさないことが、日本人らしく希望を繋いで行く土台になるのではないのかなと考えたりします。

いや、もう「日本」とか「日本人らしさ」という枠に回帰しようとすることもないのかもしれない。
今、日本人は間違いなく「ランキング好き民族」で、見通しの良くなった世界中から聞こえてくる優劣のレースに一喜一憂し過ぎるせいで、余計に日本というアイデンティテイにしがみつこうとしているのかもしれません。
国家的な絶望や閉塞感の中にあってこそ、一個人に立ち返りそこから社会に関わることがこれからの時代の希望になる。…と、信じてこれからを生きて行くことにしようかな。
旅は、帰って来てからジワジワ来るのがやっぱり好き(笑)。

長々と書いてきましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました!