銀河鉄道に乗って

浴びるように飲んで
一人でしゃべって
別に迷惑なんてかけちゃいない
だからって目の前の問題が
消えてなくなるわけでもないのに
つかの間笑っていたいだけ

明日になれば誰かが
明日になれば何かが
明日になればどこか遠くへと
強がっちゃみせるが
うつつの岸辺に座り込んで
今夜も汽笛を聴いてるのさ

どこから乗るのか忘れちまって
探すこともとうに諦めたから
まるで見て来たように昔話
「夢でも見たんだろ?」
「夢じゃねぇさ!」
確かにこの手に触れたんだ

明日になれば誰かが
明日になれば何かが
明日になればどこか遠くへと
うそぶいちゃみせるが
うつつの岸辺に座り込んで
今夜も汽笛を聴いてるのさ

煙の向こうに見送るのさ

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死滅回遊魚

化学調味料まみれの僕らの寿命は長くないらしい
相変わらず空には月が浮かぶのに

その灯りを浴びれば
目が冴えるからさ寝かしつけないで
まぶしい陽が昇れば眠りに落ちるよ

夢の中で夢は見ない
星を隠すほど
強すぎる光は闇と同じだよ

哀れんだりしないで 僕らは透明
さまよう死滅回遊魚
知らないほうが幸せ? 幸せって何なの?
引き止める場所はもう消えかけてる
それなのに?

飽きるほどのコピーと再生が作る時代に生まれて
こぼれ落ちたつもりがアイツの手の上

世話しのない羽虫が
たまに輪を描いて頭上を飛ぶけど
気にしないで続けてオマエの話を

夢の中で夢を見たよ
歌が聴こえてる
この広い世界はやさしさに満ちてる

蔑んだりしないで 僕らは透明
さまよう死滅回遊魚
行かないほうが賢明? 賢明って何なの?
引き止める場所はもう消えかけてる
それなのに?

終わりがそっと始まる
誰にも見えない
それでも死滅回遊魚
それは昔のお話
流れに果てても
小さな鼓動を繋ぐ風を待っている


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春を迎えに

雲を削った白い欠片が
アスファルトに落ちて溶けた
血の気の無いステンレスと
コンクリートが季節を拒む

見下ろす街は灰色の錆び
固く冷たくどこまで続く
見に行きたくて
飛び立ちたくて
でもこのビルの窓は開かない

風が雲をほどいて行く
差し込む光に身体が疼く
待ちわびた予感が来る
その鼓動で冬化粧が
ひび割れたら

飛んで行くよ
飛んで行くよ
垂れ込める雲低くかすめて
北風に逆らって
春を迎えに

時計仕掛けの眠らない森
空を削ってどこまで伸びる?
次の季節がやって来る
ショーウィンドウからやって来る

立ち止まると追い越す風に
蒸れた空気がかすかに混ざる
風の住処知りたくて
その匂いを鼻の先に
捕えたなら

飛んで行くよ
飛んで行くよ
目を閉じてほら
空が緩んだその音に誘われて
春を迎えに

ほほをかすめた白い欠片が
風に巻かれて空へと昇る
足を止めずに顔も上げずに
横目で春の訪れを知る


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カメレオン

周りの色にすぐ染まって行ける
うまくやってきたハズさ
でもいつも一人になると
戻る色がないってことに気づく
無い物ねだり でも願えば叶う
思い続けることさ
なのについハードルを上げて
「これくらいがちょうどいいよ」って笑う

気の利いた言葉をひたすらInput
一人は大好きだけれど孤独は耐えられない
ねぇ…カメレオン

アナタの色にすぐ染まってあげる
うまくやって行けるわきっと
だからよそ見なんてしちゃダメ!
アタシを一人にしないで
無い物ねだり でも願えば叶う
信じ続けることね
だからついハードルを上げて
「妥協なんかしないわ」って笑う

ホントの自分を見抜いてくれるの待っている
でも消えたくないから自分を探しに旅に出る
ねぇ…カメレオン

いつかはここから抜け出す妄想湧いてくる
でも消えない消せない重たい体は無くならない
ねぇ…カメレオン


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傍の世界に

間違えてばかりの道だから
時には答えを教えて欲しい
正しさを求めて見上げれど
今夜の形はとても曖昧

時の顔はいつも穏やかで
期待も憂いもお構いなしに
ただその表情を変えてゆく
問えども語らず刻んでゆく

追いかけた残像は砂丘を行く足跡
風が砂に還すときが来るよ
どこかで読んだ偉い人の言葉より
傍らのあなたの言葉を刻もう

遠くの銃声を運んでくる
流れる涙を映し出して
だけど画面はすぐ切り替わる
近くて遠くて そして現実

思い出す穏やかな記憶に
浮かんだ面影 目を細めた
佇むだけのこの姿でも
誰かの景色に残れるだろうか

繰り返す後悔は波打ち際の砦
波が砂に還す時が来るよ
海の向こうで上がる産声のために
傍らのあなたのその手を握ろう

振り返れば大きな橋が崩れ落ちてく
砂は砂に還えるときが来るよ
手繰り寄せればここに繋がる未来に
傍らのあなたと想いを馳せよう

どこかで聞いた偉い人の言葉より
傍らのあなたの言葉を聞きたい


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真夜中の電話

可愛いオマエのためなら失ってもいいと
差し出されたはずの腕で傷つけられたのね
相手が誰だろうが守ってやるよと
言われて恋したあの日の自分を守るために

泣いているのね それでもまた
帰るつもりで 押し殺す声で…

こういうこともあるけれど
本当はやさしい人なの
時折差し込む光が希望だと言う

そんなダメなヤツとは別れちゃいなと
いったい今まで何回私は言ったっけ?
真夜中のファミレスで泣きじゃくる姿が
まるで目の前にあるように浮かぶ

わかってるわよ それでもまだ
信じてるのと声詰まらせる…

ずっと昔から変わらない
真夜中に鳴り響く電話の
コールの後の涙声 部屋に溶けて行く

呆れてるのよ それでもまた
振り回されて見放せない…

今はもうほとんど会わないし
結局は何もできないけど
それでもできれば独りで泣かないでよね


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鳥になりたい

乾いたガラス玉のDummy eyes
瞬きできない獣達
気高く光る爪を広げ
羽ばたくことない翼

途切れた歌声追いかけて
原始の森さえ捨てたのに
鋼鉄茂る谷へ帰る
群れから顔を上げれば

All the sadness, All the hatred,
Give me a rest! Give me a rest!

人は何度もそこに立って
逃れたいから穴を掘って
デコボコの大地を嘆いて
鳥になりたいと言う…

両手で身体支えなくちゃ
たちまち滑り落ちてしまう
言葉はやがて剥がれ落ちて
抱き合う術も忘れて

All the sadness, All the hatred,
Give me a rest! Give me a rest!

凍りついた心の棒で
愛すべき命を殴って
繋ぎ合った鎖を抱いて
星になりたいと言う…


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地上より

風の吹かない場所を知らない
いつも空はここにある
思い知らせる力もトゲも
毒も知恵も授からぬ

命だらけのこの星にまた
夜は眠りを連れてくる
うなりを上げて進む何かに踏まれても
根を張り 葉を広げ
風に吹かれて

トゥララ…
数えていたのはただ
巡り来る賑やかな実りの季節

トゥララ…
覚えていたのはただ
降りそそぐ暖かな陽射しの記憶
それだけ

祈りの星は素知らぬ顔で
近づきも離れもせず
騒ぐ世界も明けては暮れて音もなく
降り積もり 溶け流れ 滲みて乾いて

トゥララ…
残して行くのはただ
打ち伏して物言わぬ乾いた骸

トゥララ…
伝えて行くのはただ
降りそそぐ暖かな陽射しの記憶
それだけ


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降り続く雨は檻のようにとめどなく
空回る熱を徐々に奪い冷まして行く
どんなふうに心を飛ばしたら
雲を切り裂いて空が見られるの?

I’m afraid.
I’m afraid,But I’m startin’ over.
転がり続けても
雨はやがて激しさを増して
かき消されたスローバラード

振り回す腕は空しく胸を傷つけて
暗闇に慣れた目には何も映らない
どんなふうに痛みをさらしたら
何も無い空に地図が描けるの?

I’m afraid.
I’m afraid,But I’m startin’ over.
失い続けても
好きな物を淀みない声で
好きと言うために

枯れた昨日はたった一粒に姿を変え
憂鬱な雨を芽吹きの糧だと耐えてる…

I’m afraid.
I’m afraid,But I’m startin’ over.
広げた手の平に
触れた硬い小さな感触
握りしめて行くよ


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呼び声

砂ぼこり舞う丘で少年達は夢を見る
ポケットに隠してた“とっておき”をかじりながら

大きな樹にもたれて
鳴らない口笛吹いた

目を閉じて夏の匂いと
呼び声に記憶は巡る
Close my eyes, The call my name,
Clash my…

覚えたばかりの逆立ちぐるりと
地球を持ち上げ心は宙を舞う

いたずらな影法師 宝の箱を開けたがる
虫かごの兵隊を連れて駆け出すセミの声

ノウゼンカヅラ揺れて
オレンジ色 夏が灯る

目を閉じて夏の匂いと
呼び声に記憶は巡る
Close my eyes, The call my name,
Clash my…

息を止めて飛び込む水の中で
何度も生まれて水面を目指して行く


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