名も無きしるし

煙が昇ってく 小さな雲みたいな白い塊が離れてく
いびつな形をした風船みたいだった でも電線には捕まらなかった

生まれたのはいいけど 訳も分からないまま引き揚げられて行くのかな?
窓から見上げてた ガラスにほほ当てて その冷たさを覚えてる

列車は街を離れて行く 降り出す雨を振り切って

誰かの顔をした 君とすれ違う そんな感じさいつだって
振り向き追いかける だけど見失うんだ 雑踏の中うわの空

飛行機雲がにじんで行く 成層圏の入り口で

さっき掴んだ夢の尻尾 小さくちぎれてしぼんで行く
そこにいつも風が吹くこと 教えてくれたしるし

さよならいつまでも 横顔だけの君 残像は色褪せても
屈託ない笑顔を浮かべたよな気がした 季節はずれの服を着て

揺れたまんまで旅に出よう 行き先なんて決めてない

きっとどこかでまた会えるだろう 呼び止められない触れられない
思い出せない でも失くさない それは名も無きしるし


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