【香港冒险纪行2015年5月_01】今夜も私のビールが冷えない

さて、昨年11月の第2回香港ツアーの記録はその後の多忙に負けて割愛となりまして…
第1回香港ツアーからちょうど1年経った2015年5月末に、第3回目に行って参りました♪
まずご報告しなければならないのが例の件なのですが、これまたいきなり… 姉さん、事件です。

香港のホテルにチェックインしてまず冷蔵庫の確認に余念のない俊子さん。大丈夫そうだということでOKサインをいただいたものの…

結論から言うと「やっぱり冷えない」。過去2回の遠征ですったもんだした冷蔵庫冷えない問題が、残念ながら三度目の正直ならず。おおお!今回もここに第三次The refrigerator doesn’t works決戦の火蓋が切って落とされるのか!? と思いきや、なんとぬるいビールに慣れることを選んだ俊子さん。
李さんに「中国では冷えすぎたビールを出すとむしろ客が怒ることがある」という話を聞いたこともあって腹をくくった。曰く、

「冷えたビールは、店で飲めばいいのよ」

という訳で、行く先々で良く冷えたビールを存分に堪能する様子は、こちらの俊子さんのブログの方でお楽しみください♪
http://toshikobass.dreamlog.jp/archives/2015-06-01.html

しかし日本では数年前から「氷点下のうまさ!」とか言って、専用のサーバーまで導入して冷たさの極限への飽くなき挑戦は続いているというのに。いや、でもどうよ?実際その氷点下のビールをそれほどありがたがっている人には会ったことがない気がする。それどころかすでに客はビールメーカーの「やや行き過ぎた感」に置いていかれているのが実際なのではなかろうか?
そのうち気がつけば「ビールがぬるい!」といって怒る国は日本ぐらいのものになってたりするのかもしれない。
え?日本の夏は蒸し暑いのだから、よく冷えたビールが好まれるのは理にかなっているって?

香港の6月の気温はすでに33℃。そして湿度は連日85%超え。日本の蒸し暑さが尻尾丸めて逃げ出す勢いです。
でもホテルやビルの建物内の冷房はハンパなく強い!この国の辞書には省エネやエコの文字はないに違いないってぐらいに効きすぎ!中国圏の人たちは冷蔵庫じゃなくて部屋を冷やすのだ!そして慣れない観光客の腹を冷やすのだ!
お腹の弱い人は、そういう意味でも香港旅行は要注意なのだ(笑)。

ところで、Googleの検索で「冷蔵庫 冷えない 英語」と入れると、なんと私の昨年の記事
【香港冒险纪行2015年5月_03】あたしのビールが冷えないなんて …
がかなり上位でヒットします(笑)。

【香港冒险纪行2015年5月_02】旅はなにしろ食わねばならぬ

親からもらったこの身体で一番感謝すべきなのは、比較的丈夫な腹だと断言できます。おかげでかなりスレスレなものを食べても大概は何事もなく済んで来たので、ついつい好奇心の向くままに手を出してしまう。この危険極まりない性質にも関わらず今回も何事もなく食を堪能できたのは、食事前にかならずウェットティッシュを差し出してくれるという、普通に危機感を持ち合わせている俊子さんのおかげでございます、ハイ。

香港の街なかには飲食店がたくさんあります。
テレビでたまに香港グルメツアーなるものを紹介していたりしますが、セレブなグルメ旅行がしたい方は事前によ〜く調べて目的の店を決めてから一目散にそこに向うのが吉かと。毎度思いますが、散策しながら適当なところで…と思えば、選択肢は二つ。現地感を満喫する目的なら食堂が一番ですが、問題はメニューに写真が無いので漢字だけで書かれた料理名から想像して注文することになります。これ、失敗したくない人には結構高いハードル。
で、今回も入ったのがいわゆるファミレスで「大家楽」というチェーン店。前回カレーを注文したらこれがまた辛すぎてイマイチだったので、今回は蒸し鶏定食(700円程度)を♪

…が、今回も地味に失敗。骨つきの鶏肉って実はあまり得意じゃないのです。写真ではもうちょっとグラマーさんに見えたのですが(笑)、実際はかなりスリムな鶏さんのようで…。骨ごとバンバンバンッと砕いてあるものだから、苦手な骨髄が“ひ〜…”ってな感じで^^; まぁ、郷に入っては郷に従うのがアレですから完食しましたけどね。
それと、香港の食事で意外と摂れないな〜と感じるのが野菜です。米や麺炭水化物と肉類には困りませんが、衛生上の理由からか大衆食堂では生野菜がほとんど出てきません。
このセットに付いているのは茹で白菜なのですが、これは日本で言うところのサラダの代わりですな。ついでに言うとドレッシングかけ忘れたサラダですな(笑)。塩味すらしません^^; さらに言うと、テーブル調味料は見当たりません。ある意味とっても健康的!(←万事に於いてこういう発想の転換が必要)

そして世界中どこでも同じ味を提唱するマクドナルドは至る所にございます。考えてみれば最近日本でマックに入る機会がないので、香港では定番になっているような…
珍しくビッグマックなど食べてみたのですが、うん、さすがどこ行っても同じ味。…か?ん?何かちょっと違う気が???

あ、多分これソースが少ない。ビッグマックといえばあのサウザンみたいなマヨソースがたっぷりだったと思うのですが、その存在がほとんど無い!おかげで肉肉しい感じが強いのですが、これまで食べた他の料理の傾向から推測するに、香港の人にはこの方が馴染むのかもしれない。う〜む、これもお国柄。例えばフランス料理はソースが肝だというけれど、こうなると世界の中で日本人はかなりソース好き民族に分類されるに違いない。

さて、香港2日目の夜には湾仔のお店でLiveがあったので、昼間ネイザンロード付近をぶらぶらした後に尖沙咀の重慶大厦の前で今回サポートギターで参加してもらうジョニー犬塚くんと合流。澳門・香港の事情通である彼に同行してもらえるのはあらゆる面で非常にありがたい。早速Live前の腹ごしらえに向かう我々は、近頃は野菜しか食べない星の人になったというジョニーくんの案内で野菜料理オンリーの隠れ家的お店に連れて行ってもらいました。

巨大マッシュルームのステーキ♪
見た目は椎茸ですが、椎茸よりもしっかりしていて水分の少ないマッシュルームならではの食感と風味は大変美味。このメインのディッシュの前に野菜のポタージュスープが出てきているので、程よくお腹いっぱいになりますがもたれません。

予算的にはファミレスの3倍ぐらいですが、香港で珍しくて美味いものを食べようと思ったらこのくらいは見込んでおきましょうということですね。でもこれは日本も同じ。世界中で考えたら、旅行に行って予算の枠を上げれば食べたいものが食べられるということ自体、その国が豊かであることに変わりはありません。無いところでは、いくら払うと言ったところで無いものは手に…いや、口に入らないのですから。

【香港冒险纪行2015年5月_03】ありがとう!The Wanch!

三話目にしてやっとLIVEの話にたどり着くという(笑)。
今回も現地在住の梅津さんのご尽力によって、李世福&ToshiMaygooの三回目の香港LIVEが叶いました。
何もかもが初めてで訳わからないまま終わった1回目。ちょっとした懸案を抱えて臨んだ2回目。特に前回は個人的にもバンド全体としても対策を要するところが浮き彫りになったので、今回の遠征では何かしらの手を打つことはもはや必然の事態。結構マジメなんです、私たち。

個人的対策は持ち込み機材を変更。前回まではフットペダルのみ日本から持って行っておりました。普段ベルト式のフットペダルを愛用しているので、やっぱり慣れた物の方が良いかなと。現場据え付けは大概チェーン式のペダルなので…
それほどこだわっている訳ではないのですが、普段ベルト式の挙動に慣れていると、チェーン式のコンディションによってちょっとした重さだったり軸のズレる感じだったりタイムラグだったりに意外にストレスを感じることがあるので^^;
しかしWanchのペダルはそのままで行けそうだということを前回確認できたので、ここは現場のを借りることにして…今回はスネアを持ち込むことに決めました。

李世福&ToshiMaygooで活動を始めて、楽曲をこなすのに必死だったところから最近やっとその場その場でのLiveな音を作るところに意識が行き始めた実感がありまして(←今頃かい!そしてまだそこかい!^^;)、特にホームグラウンド外での演奏はこれ重要で、この感覚をコントロールしやすくするために、私には使い慣れたスネアの音と感触の方が大事だと思ったということです。
そう決めたところでまず問題。スネア入れるハードケースが無〜い。
いやハードケースを買ったとしても、スーツケースとスネアケースと貴重品バッグと三つの荷物をガラガラと持ち歩いて、この注意力散漫系忘れ物大魔王の私が何かやらかさない訳がない。しかも道中なんだかんだとパシるのも若年者である私の重要な務めである。だから荷物は極力増やしたくない分けたくない。

…あるじゃないか、立派なハードケースが!
まさかこういう用途に使うことになるとはまったく考えずに購入した少し大きめのスーツケースにスネアは見事にジャストイン♪おおお!これはいける!だが意外に大きいのでこれじゃ着替えが入りまへんがな…orz
しかも帰りはお土産を入れるスペースも必要だし。う〜む、仕方がない、やっぱりボストンバッグ一つ増やしてそっちに衣類入れるか。スネアは空洞だから軽いんだけどなぁ。

……ん?空洞? そうか!

ヘッド外して中に衣類を詰めました!これでバッチリ!
現地に着いたら再びヘッドつけて組み立てればOKだし。演奏中にチューニング直すようだろうけど、曲間でちょいちょい締めれば大丈夫だろう♪

と、思ってたんですが^^;
いや〜結構てんやわんやでした。現場に着いたら、私たちの前のバンドのドラムさんのセットが私と全然違う。ロータム外して、ハイタムのみ、…と来れば右のクラッシュとライドの位置が逆。しかもハイハットからシンバルからスネア、ペダルまで全部持ち込みの方だったのでその入れ替えだけで転換の時間がかかるかかる。私がドラムセットのところに入れた時には、李さん、俊子さん、ジョニーくんのセッティングはほぼ終わってる状態。一瞬迷いました。慣れてないけれど、ハイタム一個のままやっちゃうか…何しろスペースに余裕もないから、ライドとクラッシュ入れ替えるのもセットの中側からだと厳しいかも(涙)。
その時です。人の気配にふと振り返ると、WanchのオーナーのJohnさんがロータム持って立ってるじゃありませんか!そして裏からドラムセットの前面に移動するとササッとハイタムの右側にロータムをセット!わ〜!ありがとうございますっ!いわゆるスタジオセットな私のセッティングを覚えていてくれたのがホント、嬉しかったです!

ともあれ、一曲目「勇者たち」からスタートしたLIVE。

今回は俊子さんのベースの音が良く聞こえる。これ、すっごくありがたい。
俊子さんは言わずと知れた人気者のベーシスト。複数の固定のバンド以外にもサポートに急なヘルプにと引っ張りだこなのだけれど、前夜と本番前、部屋でずっとベースの練習する俊子さんを見ていて、この生真面目さが人気の秘密に間違いないことを確信。どれだけ忙しくなっても、練習の手は抜かない人なのである。そしてそれが出来ない状況が予測できたときは引き受けない。そうして周囲の人間との信頼関係を大事にするから、幅広く良い仲間に囲まれているのだと思う。つまり人間ができているんですよ。いつも陰ながら勉強させていただいておりますm(_ _)m

今回は過去2回のWanchでの3人でのLIVEの感触から、やっぱり普段サポートギターを入れて4人で演奏しているので、香港でのいろいろと勝手が違う状況を打破する方法はないものか?と思っていたところに、あ!そういえば香港のお隣のマカオにギタリストがいますぜ。ってことでジョニー犬塚くんに白羽の矢がブッスリと。たまたま前回の遠征時に近いからってことで顔出してくれて、李さんもエラく気に入ったので今回の徴兵…じゃなくて招聘となった訳なのですが…彼も言わずと知れた人気者ギタリストで忙しい人なので、直前に音源聞いてもらってリハ無しの本番一発ブチ合わせ。
まぁ誰も心配してない(笑)とはいえ、ほんの少し聞いただけで、良・く・そ・れ・だ・け・合・わ・せ・ら・れ・る・よ・な・!?
李さんの曲はテーマになるリフがあるものが多いのだけど、うまくバッキングにそれ当てて来るから違和感なし。言わずもがな入魂のギターソロ部分(笑)はお客さんも喜んでましたな♪

さすがの李さんは環境が違っても基本的なところではペースを崩さないのですが、やっぱり普段と同じ4人体制の方がやりやすそうでした^^
伝家の宝刀イナバウアー(失礼!)も炸裂!

観客の反応に気分も上がった李さん。これは今回は李さんが全編MCとるかも!…と思ったのは甘かった…orz
曲終わるとしっかり私に振られまして…いやはや実は3曲目ぐらいまでとにかくドラムのセッティングが安定しなくて、エンディングと同時にチューニングキー握ってスネア締めてタムの角度変えてハットのネジ締めなおして、そんでしゃべって…ああああ英語と中国語と日本語がごちゃまぜで訳わからないことに(涙)。
結果、またもや勢いで押し通しました。。。
すみません、ホントに(涙)。前回も言いましたが、次回までにもう少し語学勉強してきますm(_ _)m

それでもありがたいことにアンコールまでいただいて無事終了!

【香港冒险纪行2015年5月_04】ちょいと海を渡ってマカオに上陸

無事にThe WanchでのLIVEを終えた一行がホテルに戻ったのはもう深夜3時近かったと思います。お客様からアンコールだけでなくアルコールまでいただいてしまったので、ワタクシ珍しくビールをいただいて少々酔っ払っておりました(笑)。
大した量ではなかったのですが、シャワーを浴びて一息ついて、これまたいい感じにホロ酔いで上機嫌の俊子さんと「とにかくお客さんが喜んでくれて良かったね!!!」と楽しい夜の感動を分かち合えたので良かったかな、と♪

翌日はかねてからの計画通り、ちょっとマカオにも行ってみようということでお昼に出発。
上環のフェリーターミナルからマカオのタイパ行きフェリーに搭乗。

約一時間ほどで到着です。
上陸したタイパはマカオの中心部の隣の島なのですが、ここ数年でガンガン埋め立てが進みましてボコボコとカジノ入ったホテルが雨後の筍のごとく建設されている地域だそうです。
ここでも今やすっかり現地人のジョニーくんのお世話になりまして(じゃないとフェリーにすらちゃんと乗れない^^;)、腹ごしらえの食事もおすすめのお店で美味しくいただくことができました♪
マカオも香港と同じでやっぱり蒸し暑いんだけど、なんとなく温かい物が食べたかったので「柿子蛋麺…」的なことを書いてあるメニューをチョイス。私の予想では陽州商人のトマト玉子ラーメンのようなものを想像していたのですが…

汁がなかったですね(笑)。そして麺がうどん並の太さ。もちろん食べ応えのある量だったのですが、優しい味でツルツルっと完食でございました♪
もう一品、こちらはジャガイモ炒め。細切りのジャガイモの食感がシャキシャキしていて、程よい塩味が毎日でも食べられそうな家庭の味。

お店も綺麗だし、うっかりマカオに行くことになってしまって店に困った時は迷わずぜひここ!(笑)
緑茶坊
http://www.openrice.com/zh/macau/restaurant/氹仔舊城區-綠茶坊/23895

その後、マカオと言えばカジノとオカマ(?)ということで、社会勉強的にベネチアンホテルに潜入。いやも〜広大なワンフロア丸ごとカジノ!ええ、見るだけ。見るだけですよ〜^^
主に大陸からの中国人観光客でひしめくカジノから上の階へ移動して、ブランドショップの並ぶフロアへ。ここは「水の都ベネチア」をコンセプトにフロアの中心に人工の水路が作られていて、観光客を乗せたゴンドラが行き交うのであります。そういうアトラクションなので世界各国の家族連れに大人気!…なようですが、乗ってる子供達はみ〜んなお金持ちなんだろうなぁあああぁぁあ^^;

そしてせっかくなので隣のHARD ROCK HOTELに移動。隣のとは言っても、建物自体が異様にデカいので歩く歩く歩く。。。
しかも建物内の寒いぐらいの冷房から一歩外に出ると暑い暑い暑い。。。
やっとのことでたどり着くと、さすがHARD ROCK HOTELと言うだけあって、何やら異空間的な雰囲気が演出された通路に迎えられる。これはきっとジーン・シモンズか誰かの喉の中をイメージしているに違いない(嘘)。

そしてホテル内のHARD ROCK CAFEでお待ちかね冷えっ冷えのビールにありつく俊子さん♪

この頃には陽も傾いて来たので、タクシーに乗って観光名所の一つであるマカオタワーへ移動。最近テレビでお笑い芸人が罰ゲーム的にバンジージャンプを跳んでるという、マカオの街が一望できるタワーです。
ちょうど夜景のきれいな時間でございました。


写真の左端に写っているのもカジノで有名なホテル・リスボアなんですがね、このネオンの形見てるとどうしても思い出してしまうんですよ。…メフィラス星人を。
メフィラス星人とは

それからタクシーのように道に飛び出して手を上げないと止まってくれないマカオの凶暴なバスに乗り、そのメフィラス星人(違)の脇を通って世界遺産エリアであるセドナ広場へ。マカオは車で少し移動する度に超近代的で豪華なカジノホテル、庶民的な繁華街、世界遺産の歴史ある観光名所などなど景色がコロコロ変わるのが面白い。

セドナ広場の近くで夜はポルトガル料理を満喫しました♪李さん俊子さんは割と食が細いのと、ジョニーくんは野菜しか食べない星人ということなので美味いエビをガッツリいただいて満足の私でございます。


短い時間でしたがすっかりマカオを満喫し、フェリー乗り場までジョニーくんとその部下(?)に送ってもらって再び一時間ほどフェリーに乗って三人で香港に戻ってきたのでありました。
ところで、香港とマカオ(澳門)の間には国境がありまして、行き来には出入国の手続きが必要です。なので、パスポートは必携。さらに香港入国時に持っていたイミグレーションカードもマカオに到着した時に提出するので、香港に戻ったら船内かフェリーターミナルで新しく記入して一枚提出しなければなりません。(次回のための覚書きとして)

【香港冒险纪行2015年5月_05】香港ドーナツ事情

日本では今やドーナツはミスドなどの専門店だけでなくコンビニにも配備され、ストレスと戦う国民への後方支援体制が24時間整っております。何て素晴らしいんだニッポン、そしてドーナツ!そんな愛ある丸い形に尊敬の念を込めて、その穴から世界の平和を祈念しつつの撮影する記念写真がThrogh The Donut Dhot。

香港でもその思いは変わらない、という訳で、当然ドーナツを探すのです。が、これがここまで至難を極めることになろうとは…
マクドナルド、セブンイレブン、吉野家…と、ニッポンのチェーン店は町中いたるところにあるというのに、ミスドが無い。日本の店舗よりも圧倒的に狭くてアイテム数の少ないセブンイレブンにはもちろんその姿を見ることはできません。
実は前回11月の遠征の際には、ドーナツを探すためにわざわざ海まで渡る始末。(九龍島から香港島まですけどね^^;)

基本的には何事も「郷に入っては郷に従う」私ではありますが、なぜにここまで香港ではドーナツが見つからないのかを調査せずにはいられません。しかもネット情報によれば、以前は香港にもあったミスドが数年前に撤退したらしいとのこと。なぜ香港ではドーナツがウケないのか。そこには香港の食文化が深く関わっているはずだと睨んだ私は、毎食ごとにその答えを導き出すヒントを皿の上に、そして丼の中に探していたのであります。(本当です)
そうしてたどり着いたのがこの仮説。もしかしたら、ドーナツに似た何かがすでにこの国にはあって、それが外部からの文化の侵入を許さなかったのではないだろうか?その何かとは…

『油条』

香港での俊子さんお気に入りの朝食のお粥に良く浮いているので、日本のお吸い物で言うところの「浮き実」のようなものなのかなと思えばドッコイ、実は結構な大きさです。これを適当な大きさにちぎって、お粥に浸して食べる訳ですね。


小麦粉を塩水で練って油で揚げているので、製法はドーナツとほぼ同じ。ドーナツとの違いは、甘くないことと、基本的に「おかず」として食べられてるという点。
う〜む、これはつまり、逆に例えれば、日本の食卓でおかずとしてでてくる玉子焼きを砂糖でまぶしたりチョコレートをかけてスイーツとして販売するようなものだろうか。そりゃウケないわ^^;
そういえばこの油条って、ファミレスのバーミヤンでアイスクリーム添えたりハチミツかけたりしてデザート扱いになってる揚げパンじゃないか!あれを中華圏の人が見たらどう思うのだろう???
ちなみに、油条はあくまでおかずなので、香港のパン屋さんには売っていません。香港のパン屋さんはかなりの高確率でケーキ屋さんを兼ねていて、パンの種類も少ないのです。でも思えば今の日本のパン屋さんがすご過ぎる。素敵に美味しそうなパンが並びすぎていて、さんざん目移りした後に、結局いつものカレーパンとメロンパンを買って出てくる私のような人間には、もはや選択の余地の無い方が安心したりして…
という訳で、今回の香港滞在中の朝食はずっとコレでした(笑)。
カステラパン(?)約110円。